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小児矯正で抜歯はしなくても大丈夫?抜歯が必要なケースとは
「子供の矯正を考えているけれども、抜歯しないといけないかな?」と不安を感じている方や疑問をお持ちの方がいらっしゃるかと思います。
出来るだけ痛い思いをせずに矯正できれば子供が感じる痛みやストレスがなく、一番理想だと思います。そこで今回は、小児矯正での抜歯について紹介いたします。
小児矯正で抜歯はしなくても大丈夫?
小児矯正は抜歯をしなくても治療できるケースがあります。小児矯正は顎の成長を利用した治療であるため、歯を動かすためのスペースを確保できるからです。
抜歯自体が歯を動かすためにスペースを作るための治療行為なため、顎の成長を利用できる小児矯正であれば、抜歯の必要がないケースが多くなる可能性があります。
小児矯正の抜歯に関する誤解
矯正治療において必ずしも抜歯は悪というわけではありません。あくまでも、患者さんの歯並び・噛み合わせを適切に矯正するための手段のひとつです。そのため、抜歯をしなければいけないケースにもかかわらず、非抜歯矯正を行い、治療完了後に後戻り(歯並びが元に戻ってしまう現象)してしまったなんてこともあります。
できれば抜歯せずに矯正するのが望ましいですが、患者さんの歯並びや顎の成長発育状態によっては、抜歯しないといけないケースがあるため、「抜歯=悪」という考えを無くしていただけますと幸いです。
小児矯正で抜歯が必要なケース
基本的には小児矯正は抜歯を必要としない傾向にありますが、抜歯を必要とするケースもあります。そのケースを4つ紹介いたします。
歯を移動させるスペースが足りない
矯正治療は歯や顎の骨に力をかけて、ゆっくり動かす治療です。動かすためのスペースが必要になるのですが、このスペースがない場合に抜歯をする必要があります。
顎の成長を利用した小児矯正は3〜12歳頃にかけて行える治療方法です。10歳を超えてくると、顎の成長を終えていることもあるため、抜歯することもあります。
顎の成長が終わっているから必ず抜歯しなければならないというわけではないため、歯科医師にシミュレーションしてもらいましょう。
口を自然に閉じることができない
自然に口を閉じられない場合、抜歯の必要があります。自然に口を閉じられないというのは、上顎と下顎のサイズが合っていない状態であることを意味します。この状態で治療を進めると、歯を綺麗に並べることができても、噛み合わせの問題で結局は抜歯をしなければなりません。
矯正治療はただ単に歯並びを綺麗にすることを目的としておりません。噛み合わせの改善も治療目的であるため、顎の噛み合わせを整えるための、抜歯も必要になることもあります。
顎の成長が終わっている
顎の成長を利用した矯正治療は、小さい子供のうちにしかできない治療方法です。10歳頃になると、顎の成長が終わっている子供もいるため、歯を移動させるスペースがない場合は、抜歯が必要です。
もちろん、歯を移動させるスペースがあれば、抜歯を必要としないケースもあるため、歯科医師に相談して確認してもらいましょう。
乳歯が矯正治療に支障となっている
乳歯がグラグラしていて矯正器具装着の邪魔になっている、生え変わりの時期が過ぎているのに乳歯が残っているなど、乳歯が矯正治療の支障になっている場合は、乳歯の抜歯を行います。
しかし、乳歯はいずれ抜けてしまうものであることと、永久歯の抜歯と違い子供への負担も小さいものなので、ご安心ください。
小児矯正で抜歯をしないための方法
小児矯正で抜歯せずに治療を行える方法は「床矯正」と「マウスピース矯正」の2つです。それぞれ簡単に紹介いたします。
床矯正
床矯正は「しょうきょうせい」と読みます。顎を広げて歯を並べる治療方法です。前歯4本が永久歯に生え揃ったタイミングで行うことができます。
しかし、歯の大部分が永久歯に生え変わっていると床矯正は適用できない可能性があります。そのため、床矯正をご検討されている方は早めに歯科医院へ相談しましょう。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、透明のマウスピース型の装置を使った矯正方法です。目立ちにくく、取り外しができること、ストレスになりにくいなどのメリットがあります。
しかし、自由に取り外しができる一方で子供が嫌がって外すことがあります。そうなると、装着時間が足りず、治療が長引くことがあります。また、虫歯や歯周病ができると治療を途中で辞めなければならないこともあります。
ある程度、自己管理能力や歯磨きなど自らできる高学年向けの治療と言えます。
小児矯正の抜歯後の起きるよくある症状
ここでは、小児矯正の抜歯後に起きるよくある症状について紹介いたします。
抜歯箇所の痛み
抜歯した箇所は炎症を起こすため、1~7日間ほどは痛みを感じることがあります。痛みの程度や時間は個人差がありますが、痛み止めの薬を服用して、安静にしていただければ、いずれ痛みは治まります。
顎関節症
顎関節症とは、顎関節に痛みを感じて口を開けづらかったり、口を開ける時に音が鳴るなどの症状のことです。抜歯後は口の中に違和感や痛みがあるため、無意識に口を開けた状態にすることがあります。
その結果、菌が侵入し、抜歯箇所の炎症を悪化させ、最終的には顎周りの筋肉を硬直させて、顎関節症を引き起こします。顎関節症を発症すると、強く噛めなかったり、大きな食べ物を食べられなかったりするため、子供にとって強いストレスになります。
顎関節症にならないためにも、歯科医師の指示にしっかり従い、何か問題があれば、すぐに相談するようにしましょう。
一時的な頭痛や肩こり
抜歯した箇所の炎症が原因で一時的に頭痛や肩こりを起こすことがあります。歯には大きな神経が通っているため、頭痛や肩こりのリスクが非常に高いです。ただし、抗生剤や消炎剤などを服用して安静にしていれば、いずれ回復していきますのでご安心ください。
咀嚼力が落ちる
今まで存在していた歯が無くなるわけですから、咀嚼力は落ちます。また、抜歯箇所からの痛みもあるため、数日は普段通りに咀嚼することは難しいでしょう。抜歯後、2、3日は子供のストレスにならないように、咀嚼をあまり行わない柔らかい食事をメインにしてあげるとよいでしょう。
小児矯正の非抜歯矯正のリスク
患者さんが非抜歯矯正を強く望むケースがあり、無理やり非抜歯矯正を行う歯科医院も存在します。しかし、歯を動かせるスペースが足りない状態にもかかわらず、非抜歯矯正を行うと、返って歯並びが悪くなってしまったり、噛み合わせが合わなかったりすることがあります。
そのため、患者さんの言う通りに治療する歯科医院よりも、理想の歯並びにしてくれるための提案をしてくれる歯科医院を選ぶと良いでしょう。
まとめ
小児矯正では、歯を動かすスペースが足りない場合、抜歯しなければなりません。しかし、子供の年齢にもよりますが、顎の成長が終わっていない段階で治療を開始すれば、顎の成長を利用して矯正することができますので、抜歯のリスクは減ります。
小児矯正を受けようか悩んでいましたら、出来るだけ早く治療を受けるのが望ましいです。子供の年齢や症状によって抜歯の有無を判断しますので、大阪の長堀橋・松屋町・谷町六丁目近辺にお住いで、子供の歯並びや顎の成長状態が気になるという方は、ハローデンタルクリニックにご相談下さい。子供の矯正について誠実に、真摯に対応いたします。
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