お子さんの歯並びについて

① 顎の成長と歯の大きさのアンバランス

• 顎の成長が追いつかないと、永久歯が並ぶスペースが不足
  → 歯がねじれたり、重なったりして生えてくる
• 乳歯は小さく、永久歯はそれより大きい
• 顎の大きさよりも歯の方が大きいと、歯並びが乱れる

② 一時的に「すきっ歯」「ガタガタ」が起こる

• 乳歯が抜けたあと、永久歯がまだ生えてこない期間がある
  → 一時的にすき間が広がる
  →その間も歯は動き続けるために問題が起こることがある
• 永久歯が生え始めると、場所の取り合いで前歯がガタガタになりやすい
  →受け皿になる顎の発達も重要

③ 噛み合わせの変化

• 奥歯（6歳臼歯）が生えてくると、噛み合わせの高さが変化
  → 上下の歯の位置バランスが崩れやすい
• 歯が生えてくる順番や時期がズレていくと、乱れ易い

④ 舌・唇のクセや姿勢の影響

① 成長を見守る“予防管理型”アプローチ

生え替わり期は「すぐに矯正する」よりも、
顎の成長と歯の生え方を丁寧に観察・記録しながらサポートすることが大切です。
当院では、定期的な検診ごとに写真や模型・レントゲンで経過を記録し、
「今の段階で何が必要か」を一緒に確認します。

🌿 考え方🌿

成長を止めず、自然な発育を生かしながら、将来の歯並びを整える土台をつくる。

② 顎の成長を助ける「生活指導」

歯並びは歯だけでなく、顎の発育と日常の習慣が深く関わります。

当院では、お子さん一人ひとりの生活習慣を丁寧にヒアリングし、以下のようなサポートを行っています。

• 口呼吸 → 鼻呼吸へのトレーニング
• 舌を前に出すクセ → 正しい舌の位置（スポット）指導
• 食事指導：よく噛む練習・柔らかすぎない食材選び
• 姿勢指導：うつ伏せ寝や頬杖の改善

小児矯正治療では顎の発達を促す治療により、鼻炎やアレルギーの改善及び中途覚醒による日中の傾眠やオネショなどの自立神経系に効果もあると言われる論文も出ています。

🌼 考え方🌼

歯並びの乱れを「悪いクセ」ではなく「成長のチャンス」と捉え、
一緒に“健口習慣”を育てていく。
将来に渡り、健口状態を保つお手伝いを子供の頃から行っていきます。

③ 早期介入より“最適なタイミング”を見極める

小児矯正は「早ければ良い」わけではありません。
当院では、成長のピーク（顎が一番成長する時期）を見極め、
負担が少なく、効果的なタイミングでの介入を重視します。
拡大装置やマウスピース型装置、ブラケット装置などを使用します。

💡 考え方💡

「必要な時に、必要なだけ」。
無理な矯正ではなく、お子さんの笑顔を守る治療を。

④ 家族とともに歩む「寄り添い型フォロー」

ここが1番大切にしてます。
生え替わり期は、保護者の不安も多い時期です。

当院では、毎回の診察で「今どうなっていて、今後どうなりそうか」を写真や模型を使って分かりやすく説明しています。
家庭でのケア方法も、資料でお渡しし、ご家族みんなで“健口”を見守れるようにしています。

🤝 考え方🤝

「歯を治す」ではなく「家族で歯を育てる」。
これが当院の寄り添うを大切にしている部分となります。
ご家族の不安や悩みを一緒に共有します。

⑤ 「健口美」の実現

最終的な目標は「見た目のきれいさ」だけではなく、噛める・話せる・笑える＝健口美の実現です。
機能性も審美性も予知性もどれも健口には欠かせない大事なピースです！
正しい歯並びは姿勢や発音、集中力にもつながります。当院では、口腔機能発達支援（MFT）も組み合わせて、歯・顎・筋肉のバランスを整えていきます。