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子供の顎が小さいと矯正しないといけない?原因と最適な治療タイミングをわかりやすく解説

2025.01.06
子供の顎が小さいと矯正しないといけない?原因と最適な治療タイミングをわかりやすく解説

子供の顎が小さいと、「歯並びは大丈夫だろうか」「将来どのような影響が出るのだろうか」と不安に感じる親御さんも多いかもしれません。顎が小さい場合、歯が正しく並ぶスペースが足りず、歯並びの乱れだけでなく、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。

また、放置しておくと、噛み合わせの問題や健康面でのトラブルにつながることもあります。本記事では、子供の顎が小さい原因やその影響、矯正治療の必要性などについて、わかりやすく解説します。

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子供の顎が小さいと矯正が必要?

子供の顎が小さい場合、矯正治療が必要になることはあります。顎が小さいと、永久歯が生えるためのスペースが十分に確保できず、歯が重なったり、歯並びが乱れる原因になることが考えられます。この状態を放置すると、見た目の問題だけでなく、噛み合わせの悪化や食べ物をうまく噛めないといった機能面の影響、さらには虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性もあります。

特に成長期の子供は、顎の骨がまだ柔らかく、矯正治療による効果が出やすい時期です。そのため、早期に適切な対応をすることで、将来の大がかりな治療を防ぐことができる場合があります。また、顎の小ささは遺伝だけでなく、食事の内容や噛む習慣、口呼吸などが原因となることもあります。これらの生活習慣を見直すことで、顎の成長を促すことができるケースもあります。

矯正治療には、顎を広げる装置や歯を動かすブラケット治療などさまざまな方法がありますが、子供の成長段階や症状に応じて適した治療が選ばれます。特に成長期を過ぎてしまうと、顎の骨を広げる治療が難しくなるため、早めに専門医に相談することが大切です。正しい診断と治療計画を立てることで、子供が健康的な歯並びを手に入れ、自信を持って成長できる未来をサポートできます。

子供の顎が小さくなる原因

子供の顎が小さい理由は、主に「両親から受け継ぐ遺伝的要因(先天的要因)」と「日々の食生活や習慣による環境的要因(後天的要因)」の2つに分けられます。
それぞれがどのように顎の大きさや成長に影響を与えるのかを見ていきましょう。

両親から受け継ぐ遺伝的要因

骨格は遺伝性が高く、顎の大きさも親から子へ受け継がれる可能性が大いにあり、これは先天的要因となります。
例えば、両親のどちらか、もしくは両方が顎が小さい場合、その特徴が子供に遺伝することがあります。特に顎の骨の形状や大きさといった骨格の特徴は、成長期において大きな影響を及ぼすとされています。このため、親御さんの顎が小さいと、子供の歯が並ぶためのスペースが不足し、歯並びが乱れやすくなる傾向があります。

日々の食生活や習慣による環境的要因

後天的な要因として、日常の食生活や生活習慣も顎の発達に大きく関わります。柔らかい食べ物や飲み込みやすいものを好む食事習慣では、噛む回数が減少し、顎の筋肉や骨が十分に刺激を受けられないため、顎が十分に発達しない場合があります。特に、現代の食事は昔に比べて柔らかくなっていることが多く、噛む力を必要としない食事が習慣化しがちです。

顎の成長を促進するには、適度に噛みごたえのある食事を取り入れることが重要です。
例えば、硬い野菜やナッツ類、乾燥した食材などを噛むことで、顎の骨と筋肉が発達する刺激を受けます。さらに、奥歯を使って横方向にすりつぶすような動きは、顎を広げる力を生み出し、顎全体の成長を促します。

顎の大きさはいつ決まる?

子供の顎が小さい場合、「成長とともに大きくなるのだろうか」と心配される親御さんもいらっしゃるかもしれません。
実際、顔の成長には段階があり、それぞれの時期で異なるペースで進んでいきます。顔全体の成長は、5歳までに約40~45%、10歳頃には約80%に達し、最終的には20歳頃までに成長がほぼ止まるとされています。

また、上顎と下顎では成長のタイミングが異なることも重要なポイントです。
上顎は比較的早く、小学校低学年から中学年の時期に大きく成長する傾向があります。一方で、下顎は成長のピークが遅く、小学校高学年から思春期にかけて大きく成長することが一般的です。このように、顎の成長にはそれぞれのタイミングがあるため、適切な時期に顎の状態を確認し、必要に応じて矯正治療を検討することが大切です。

早期に専門医に相談することで、成長期を利用した治療が可能になり、顎の発育をサポートしながら歯並びを整える効果が期待できます。子供の顎の成長を見守るうえで、成長段階を把握しておくことは非常に重要です。

子供の顎が小さいとどんな問題が起こるの?

子供の顎が小さい場合、顎のスペース不足や歯並びの乱れなど、成長とともにさまざまな問題が起こる可能性があります。以下では、それぞれの問題について詳しく解説します。

歯並びが悪くなる

顎が小さいと、永久歯が正しく並ぶためのスペースが不足し、歯が重なったり、傾いて生えてしまうことがあります。このような歯並びの乱れは、虫歯や歯周病のリスクを高めるだけでなく、将来的な矯正治療の必要性が高まる原因にもなります。

噛み合わせの問題

顎が小さいことで、上下の歯が正しく噛み合わなくなる「不正咬合」が生じることがあります。噛み合わせが悪いと、食べ物を十分に噛めず消化不良を引き起こすことや、顎関節に負担がかかり痛みや違和感が出ることもあります。

見た目のコンプレックス

顎の小ささによる歯並びの乱れや顎の形状の問題は、見た目に影響を与えることがあります。特に成長期の子供は外見に敏感で、見た目が理由でコンプレックスを抱えてしまうこともあります。このような心理的な負担が、自己肯定感の低下や人前で笑顔を見せることへの抵抗感につながることがあります。

抜歯が必要になる可能性がある

歯が並ぶスペースが不足している場合、矯正治療の過程で抜歯が必要になることがあります。早期に適切な対処を行えば、顎の成長を促進する治療し、抜歯を避けられる場合もあるため、専門医への相談が重要です。

鼻への悪影響

顎が小さいことで、口呼吸が習慣化することがあります。口呼吸は鼻の機能を十分に使えなくなる原因となり、鼻腔の発達にも悪影響を及ぼすことがあります。これにより、鼻詰まりや呼吸器系のトラブルを引き起こすリスクが高まります。

活舌が悪くなる

顎が小さいことで、舌が正しく動けるスペースが確保されず、発音に影響を及ぼすことがあります。特に、舌が歯に押し付けられるような状態が続くと、正しい発音ができず、滑舌が悪くなる場合があります。この問題は、学校生活や友人関係にも影響を及ぼす可能性があります。

いびきや無呼吸症候群の原因になる

顎が小さいと気道が狭くなり、いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こす原因になることがあります。特に、睡眠時無呼吸症候群は十分な睡眠を妨げ、集中力や体力の低下につながるため、子供の成長や学習に悪影響を及ぼす可能性があります。

顎が小さい子供の歯並びを整えるための自宅ケア

顎が小さい子供の歯並びを整えるためには、日常生活でのケアが非常に重要です。特に成長期に適切な習慣を取り入れることで、顎の発達を助けることができます。以下では、自宅でできる具体的なケア方法について解説します。

よく噛んで食べる

「よく噛む」ことは顎の発達にとって欠かせない行動です。食べ物をしっかりと噛むことで顎の骨や筋肉に刺激が伝わり、成長が促進されます。また、噛むことで消化が良くなるだけでなく、脳の活性化にもつながると言われています。柔らかいものばかりではなく、噛む回数が増える食材を意識的に取り入れ、ゆっくりと時間をかけて食事をする習慣を作りましょう。

硬い食べ物を食べる

顎の発育には、硬い食べ物を噛むことが効果的です。例えば、根菜類(にんじん、大根など)やナッツ類、干し芋、するめといった硬さのある食べ物を少しずつ食卓に加えてみてください。ただし、子供の年齢や歯の状態に合わせて、食べやすい大きさに切ったり茹でたりして調整することが大切です。無理に硬いものを与えず、段階的に慣らしていくことで、食事を楽しみながら顎の成長をサポートできます。

食事の姿勢に気を付ける

正しい姿勢で食事をすることも、顎の発達に影響します。背筋を伸ばし、足裏をしっかり床につけて安定した状態で食事をすると、噛む力が最大限に発揮されます。食事中に猫背になったり、足がぶらついていたりすると、顎に十分な力が加わらない可能性があります。以下のポイントを意識しましょう。

  • ・椅子に深く腰掛け、背中をまっすぐに保つ。
  • ・テーブルと体の間に適度なスペースを空ける。
  • ・足裏全体が床についている状態を保つ。
  • ・顎が上がりすぎないように注意しながら食事する。

正しい姿勢は食事の効率を上げるだけでなく、全身の成長にも良い影響を与えます。

悪癖を直す

日常生活の中で、顎の発達を妨げる癖がないか確認することも重要です。例えば、指しゃぶり、舌を前に押し出す癖(舌突出癖)、うつ伏せで寝る癖、片側だけで食べ物を噛む癖などは、顎の成長や歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。これらの癖が続くと顎が正しく成長しないことがあるため、早めに改善するよう心がけましょう。
また舌の位置にも注意が必要です。
何もせずにリラックスしてる状態では、舌の位置は上顎の天井についてる状態が望ましいです。
歯並びは唇や頬っぺた、舌による圧を受けて正しい位置に並ぶのですが、近年テレビやタブレットの見過ぎによるストレーのネックが生じてしまい顎が前に出てしまっているお口ポカンのお子さんをよく見受けます。
お子さんがテレビやタブレットを見てる際にも、注意して観察してみてください。

改善方法としては、子供に癖の影響をわかりやすく説明したり、専用のグッズやサポートアイテムを利用するのも効果的です。また、癖がなかなか治らない場合は、専門家のアドバイスを受けることも検討してください。

子供の顎を大きくする矯正治療

子供の顎を大きくする矯正治療は、成長期を活用して顎の骨を適切に広げ、歯が正しく並ぶスペースを確保することを目的としています。この治療は特に永久歯への生え変わりが始まる6~12歳頃に行うのが理想とされ、将来的な抜歯のリスクを軽減する効果も期待できます。以下では、代表的な矯正方法について詳しくご紹介します。

急速拡大装置

急速拡大装置は、上顎骨を土台ごと広げるための固定式の装置です。成長期の上顎骨はまだ柔らかく、骨の接合部が完全に固まっていないため、この柔軟性を利用して顎を拡大します。装置による力で骨がわずかに分かれると、その隙間に新しい骨が形成され、顎全体が広がります。この治療は主に上顎の矯正に用いられ、効果が現れるまでの期間が比較的短いのが特徴です。

拡大床

拡大床(かくだいしょう)は、プラスチック製のプレートにワイヤーが付いた取り外し可能な装置です。装置の中央にあるネジを定期的に回すことで、顎を徐々に広げる仕組みです。主に上顎の治療に用いられ、1日に12~16時間装着する必要がありますが、着脱が可能なため、食事や歯磨き時には外すことができ、衛生面でも優れています。拡大床は顎の成長を促しつつ、歯列矯正のための基盤を整える治療法として広く用いられています。

バイオネーター

バイオネーターは、下顎の成長を促進するための矯正装置です。子供の成長期において、下顎が小さい場合や前歯が前方に突出している場合に使用されます。この装置は、上下の顎の位置を正しい形に誘導しながら、下顎の成長を助けます。取り外し可能な装置であるため、子供自身が装着を管理できる点が特徴的です。正しい使用を続けることで、顎の骨格全体のバランスが整い、噛み合わせや見た目にも改善が見られます。

矯正を始める最適なタイミング

矯正治療を始める最適なタイミングは、子供の成長段階や歯の発育状況によって異なりますが、一般的には永久歯が生え始める6歳から12歳の「混合歯列期」が理想的とされています。この時期は、乳歯と永久歯が混在しているため、顎の成長を利用して矯正を行うことができ、大掛かりな治療を避けられる可能性が高いのが特徴です。

特に、上顎や下顎が小さい、歯並びが狭いなどの問題がある場合、早めに矯正を始めることで、顎の成長を促進しながら歯のスペースを確保できる治療が可能です。また、顎の成長が進む思春期前の段階で治療を開始することで、自然な形で歯並びを整えることができます。

ただし、矯正を始めるタイミングは、必ずしも一律ではありません。例えば、顎の成長が遅れている場合や、噛み合わせに深刻な問題がある場合には、専門医の診断に基づき、より早い段階で治療を始めることもあります。また、特定の矯正装置や治療法によっては、永久歯がすべて生え揃った後に治療を始める方が効果的なケースもあります。

早期治療のメリットとして、将来的な抜歯のリスクを減らしたり、成長に合わせて自然な顎の形を形成できることが挙げられます。一方で、子供の成長と治療スケジュールをうまく調整するためには、定期的なチェックと専門的なアドバイスが不可欠です。

子供の歯並びや顎の発育が気になる場合は、まずは一度、歯科医院で相談を受けることをお勧めします。専門医の診断に基づいて最適なタイミングを見極め、無理なく効果的な治療を進めていきましょう。

子供の小さい顎が気になったらハローデンタルクリニックにご相談ください。

大阪の長堀橋・松屋町・谷町六丁目近辺にお住いで、お子さんの小さい顎や歯並びについて気になることがありましたら、ぜひハローデンタルクリニックにご相談ください。

経験豊富な歯科医師が丁寧に診断を行い、顎の成長をサポートしながら、健康的で美しい歯並びを目指します。どのタイミングで治療を始めるのが最適か、またどのような治療が必要かについて、親御さんの不安や疑問にもしっかりお答えします。

早めのご相談が将来的な大がかりな治療を避ける鍵となります。お子さんの笑顔と健口を守るために、ハローデンタルクリニックにお気軽にお問い合わせください。

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