噛み合わせが深い歯並びの矯正
噛み合わせが深い歯並びについて
奥歯を噛み締めた状態で上の前歯が下の前歯を過剰に覆い被さっている状態のことです。正式名称は「過蓋咬合(かがいこうごう)」と言い、「ディープバイト」とも言います。
下の前歯が全く見えない、上の前歯の裏に当たるといったことから、顎の動きに制限ができたり、噛むたびに歯茎を痛めることがあります。
お近くの歯科医院で診断してもらうのが一番ですが、鏡を見て、下の前歯が2/3以上覆い被さっている場合は、過蓋咬合を疑いましょう。
噛み合わせが深くなる原因
前歯が噛み合わなくなる原因は次の通りです。
両親からの遺伝
両親からの遺伝が噛み合わせが深くなった原因のひとつです。両親のどちらかが過蓋咬合の場合は、その子供にも遺伝します。
幼少期の指しゃぶりや舌を噛む悪癖
指しゃぶり、下唇を噛むまたは吸う、頬杖を突くなどの癖が、過蓋咬合の原因になることがあります。
下顎が上顎に比べて成長しなかった
例えば、柔らかい食べ物ばかり食べていた、舌を噛む癖、唇を吸う癖ということが原因で、
下顎が上顎と比べて成長しなかったため、過蓋咬合になった可能性があります。
歯の形や大きさに問題がある
歯の形や大きさが変化し、過蓋咬合になることがあります。
奥歯が短く生えたり、上の前歯が異常に長かったり、下の前歯が短かったりなどがあります。
これらの原因は、乳歯の生え変わりの失敗、乳歯の虫歯、食いしばりなどによって起こることがあります。
前歯が噛み合わない状態を放置することによる悪影響
噛み合わせが深い歯並びを放置することによる悪影響は次の通りです。
見た目や印象が良くない
上の前歯が下の前歯を覆いかぶさるようになっているため、横から見たときに口がとがって見えたり、出っ歯やガミースマイル(笑った時に歯茎が見える)を伴うことがあります。
顎関節症や身体の歪みが発生する
上顎の歯と下顎の歯の接触が多く強いため、徐々に下顎が動かしづらくなり、顎関節症になりやすいです。
また、噛み合わせの乱れによって、顔左右のバランスや顎の位置がズレたり、顎筋肉と首の筋肉が連携しているため、頭全体から少しずつ傾いていき、首の筋肉もその他の筋肉と連携しているため、悪循環が出来上がり、最終的には身体全体が左右どちらかに傾くなどの問題を発生させます。
※顎顔面矯正の値段は50万円〜歯が擦り減ったり、割れたりするリスクがある
深い噛み合わせなので、歯が擦り減ったり、割れたりするリスクがあります。前歯以外にも歯茎までも傷付けることがあります。さらに、歯が擦り減れば擦り減るほど、噛み合わせがさらに深くなっていくため、症状は悪化していきます。
発音障害が起きる
サ行が発音しにくい、舌ったらずな喋り方になってしまうことがあります。
前歯の怪我
スポーツや事故の際に、前歯が当たりやすくなるため、折れやすくなります。
食べ物がうまく噛めず消化不良になりやすい
上下の歯が上手く噛み合わず、食べ物を噛み切ったり、噛み砕いたりすることが難しくなります。その結果、胃への負担が増え、消化不良に繋がる可能性があります。
当院の噛み合わせが深い歯並びの治療方法
ワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)
ブラケット(別の部品をつなぎ合わせたりするための金具)とワイヤーを使って、歯全体を動かす方法です。幅広い症例に対応可能です。当院では、装置を表側に付ける表側矯正と、歯の裏側に装置を付ける裏側矯正に対応しています。
部分矯正
軽度な噛み合わせが深い歯列の症状でしたら、部分矯正で対応可能です。しかし、噛み合わせに不具合があったり、顎の骨格に問題があったりする場合は部分矯正での対応は困難です。部分矯正可能かどうかは医師の診察の結果を基に判断いたします。
小児矯正
顎の成長や前歯と奥歯の生え方をコントロールすることにより、綺麗に永久歯が並ぶスペースを作ることを目的とした治療を行います。
「顎顔面矯正」では、顎の発育不全を治すだけでなく鼻閉・呼吸障害・アレルギー疾患やおねしょへの対策の一つのアプローチとして行います。
口と顔面・脳は密接に繋がってますので、成長を促す事で全身の機能面が向上する可能性を秘めています。
噛み合わせが深い歯並びの矯正に関するよくある質問
- 部分矯正で治療したいですが、可能でしょうか?
- 軽度な噛み合わせが深い歯列でしたら、部分矯正で治療可能です。
しかし、重度なものですと、部分矯正だけでは治療できませんので、医師の診察を受け、部分矯正可能かどうかの判断を受けてください。 - 矯正期間はどのくらいでしょうか?
- ケースにもよりますが、おおよそ半年~2年前後で治療が可能です。
矯正期間は患者さんによって異なるため、医師の診察を受けることをおすすめいたします。 - 口臭の原因になりますでしょうか?
- 重度な症状の場合は、口臭の原因になりえます。
口を上手く閉じることができないため、無意識の状態では開きっぱなしになっていることが多く、また、口呼吸をするようになるため、口内の唾液量が減り、結果的に口臭に繋がります。
診療内容
TREATMENT